久しぶりに書評書きます。新しい仕事と人狼とモンストに追われております。
でも一番大変なのは糖質制限中なことです。薫平です。
総評
人狼ゲームをやってみたいと思っている人(超初心者)、 人狼ゲームを現在遊んでいる人、 人狼ゲームを何かに応用できないかと考えている人、 全ての人達のためになっている良著だと思います。
本書の内容
本書の流れは、次のようなものです。
心理学という文字が入っていると割には、心理学の内容は強くなく、概ね、人狼ゲームの紹介と、活用事例を説くのに多くのページ数が使われています。
人狼ゲームの本でもあり、コミュニケーションの心理学の本でもあり、そして、何より「コミュニケーショントレーニング」と「嘘と説得」の本である本著。(←ここ大事)
自分は、この本で読んで伝えたかったのは、人狼ゲームの楽しさを伝えることではないかと考えています。 心理学というのは、伝えるためのツールに使われている印象を受けました。
細かい感想の感想
大きく分けて、
が良かった点です。
タイトルからは、心理学という強い言葉に引かれて、難しい本に感じる人も多いかもしれませんが、4分の1くらいは人狼ゲームの解説です。
人狼ゲーム(対面人狼)の初心者の方は、前半の人狼ゲームの紹介部分をじっくりと読めば、実際に対面人狼を行うときに役に立つと思います。逆に、人狼ゲームに慣れている人は、24ページまでは飛ばしても良いです。
特に、実際の会話の例を良くて、世界観を伝えた上で、内容が脳に入ってくるように記述されているのが非常に良かったです。
続いて嘘と説得ですが、これは人狼ゲームで起きる自称を元に、実生活でも役に立つ情報を伝えることによって、人狼ゲームを身近にしています。
特に説得における種別や、「どのような人が説得されやすいか」などの話は、非常に勉強になりました。
最後のコミュニケーショントレーニングは、実際に試して見ました。 会社の若手のメンバー中心に本書に書かれたルールのままにです。
本書のとおりにやって、十分に効果は出たのでは無いかと感じています。結果、アンケートの半分以上に「もう一度やりたい」「改善点が見つかった」などの前向きな意見が見られたのが、その根拠です。
大事なのは、振り返りだと思います。 次回への目標設定などを考えることができ、人狼ゲーム以外にそれを活かそうとする意識が生まれたと、まとめシートを見て思えたからです。 ただし、今回のメンバーの半分程度は、人狼経験者でした。 そのような場合は、3戦連続役職少なめは飽きが来たように思います。 やはり、メンバーに合わせてレギュレーションを調整すべきかもしれません。
最後に
冒頭に述べた通り、人狼ゲームに何かしらの可能性を考えている人には、 手放しにオススメできる良著だと思います。
逆に言えば、人狼ゲームに興味のない人には、少し難しいかもしれません。
重版されるようで、今後、この本をきっかけに人狼ゲームを始めた方とプレイするのが今から楽しみです。