放送記念日特集 激震 マスメディア ~テレビ・新聞の未来~ NHKが新聞、テレビ、ネットについて語った番組なのだが、これがひどい。
■公式ホームページ
http://www.nhk.or.jp/special/onair/100322.html?from=tp_ac11 ■twitter ハッシュタグ 公式:#nhk_media0322 裏:#ura_media0322
基本的には「朝まで生討論」スタイルの討論に、途中でVTRが入る感じ。 どちらかというと「たけしのビートタックル」が近いか。
パネリストは次の通り。 ●日本新聞協会会長 内山斉 ●日本民間放送連盟会長 広瀬道貞 ●NHK副会長 今井義典 (以上、新聞テレビ(既得権益)側)
●ITジャーナリスト 佐々木俊尚 ●ドワンゴ会長 川上量生 ●学習院大学教授 遠藤薫 (以上、ネット側)
基本的な論点は次の通り。 ~公式HPより引用~ 今、テレビ・新聞といったマスメディアが、かつてない事態に直面している。若者を中心としたテレビ離れ・新聞離れが懸念され、また景気の悪化により広告収入も減少、アメリカでは、経営難に陥るマスメディアが相次いでいる。日本にも、いずれその危機が迫ってくるという見方も強い。 その背景にあるのは、インターネットの爆発的普及。インターネットがメディアの構造を大きく変化させているのである。 テレビ局や新聞社は、携帯電話などあらゆる端末に番組や記事を配信しようとするなど、ネットとの融合を図ることで生き残りを模索している。そうした中、これまでマスメディアが主に担ってきた「公共性」や「ジャーナリズム」の役割や在り方も大きく変わろうとしている。 今後、マスメディアはどう変革していくべきなのか。変革するためには何が必要なのか。そして、それは私たちの暮らしにどんな影響を及ぼすのか。世界のメディアの最新状況を伝えるVTR取材と、有識者によるスタジオでの討論をもとに、ネット時代のマスメディアのあり方について考える。」
簡単に言えば「ネットの時代に新聞テレビはどう対応変化していくべきか?」
しかし、本来、ネットに存在を脅かされている既得権益側が自分たちはどう変わっていくべきか?という議論をするべきなのに、 既得権益側が全くその認識がないのがすごかった。 VTRに出ている現場スタッフのほうがまともなことを言っていた気がする。
そもそも、日本の新聞やテレビというのは、新規参入をさせずほぼ独占状態をつかんでいたために利益を生み出せていただけの存在に過ぎない。 だからネットのような新しく低コストなインフラがマスメディアのような要素を含んだコンテンツを提供してきたらほぼ確実に勝てないし、そもそも恣意的に編集された一方的な情報の通信にいつまでも騙され続けないでしょう。 いくら日本国民だって。
番組は、まさにそんな当たり前のこともわかっていない既得権者側の経営陣が「ネットと新聞はテレビは融合していけないか」なんて論点を持ち出す。 最初に番組自体が「ネットをよくやる人は新聞もテレビも見ない」ってVTR流したし、川上氏が再三再四言っているのに、完全にスコープがずれている。 融合しても1+0.1;0.1=1.2じゃなくて1+0+0=1であることに気付かない。 受け入れてないだけかな?
さて、そんな感じのひどい内容のTV放送だったわけだけど、それはどうでもいい。 (もし、オンデマンド配信とかしても見る価値なしですよ~)
本当に面白かったのはその裏番組「激笑 裏マスメディア~テレビ・新聞の過去~」 Ustreamでの裏番組企画だった。
メンツは 堀江貴文氏 上杉隆氏 津田大介氏 小飼弾氏 切込隊長(山本一郎)氏
……ひどいメンツだ(当然いい意味でだが)。 切込隊長氏は自身のブログでソーシャルエネミー(社会の敵)レンジャーという表現をしているが、ソーシャルエネミーに「仕立てあげられたり、好きでなっている」人たちだな。 NHKの本番中はただの飲み会をダダ流ししているだけだったが、このメンツに放送終了後のドワンゴ川上氏が加わって議論が深まっていた。
■Ust前半 http://ustre.am/eDNx
■Ust後半 http://ustre.am/eEWB
NHK帰りの川上氏が開口一番 「喋らせてくれませんでしたね」 「あんなに噛み合わないとは思わなかったですね」
しばらくして 「堀江さんが無罪とかこの業界に詳しい人なら誰でも知っているじゃない」 「8000人で落ちるとか(Ustは)糞サーバー」
吹いたw 素直だなこの人。いいのかな~と思うぐらい素直。 酒の勢いもあって深い発言は権利団体への話へと続いていく。
川上氏「エイベックスとかジャスラックとか見えない敵じゃないですか」 堀江氏「っじゃああすらっく」 上杉氏「でも(堀江さんの)ジャージ洗ってないですよ」 川上氏「ジャスラックはそんなに利益取ってないんだよ。他のレコード会社がりけ(切込隊長)まあまあまぁ」 川上氏「レーベルは良いのよ。僕らは降伏した側なんで」 津田氏「悪いのは?」 川上氏「SONYです」 堀江氏「俺はSONYを買収してやろうと思っていたんだよ」 川上氏「吉本も買収使用していたって本当ですか?」 堀江氏「本当だよ」 川上氏「よくオンザエッヂをLDに変えようとしましたよね。気が狂っていうると思いましたよ」
※このあたりの話は著書にもあるけど、メディアで語られることはほぼない。
その後は、堀江氏の逮捕劇について 川上氏「あれは絶対捕まりますよ(←上で無罪は知っているけど絶対捕まる)」 堀江氏「嫌われてるのは無視出来るけど、嫌われてるのが増幅したら警察が来るのが分かった。」
その後もエイベックスの松浦氏から川上氏に電話が掛ってくるなど
切込隊長「(松浦氏に)このシャブ野郎」 6人の誰か「これ切込隊長ポアされるわ~」 6人の誰か「友愛されるな」 切込隊長「俺もう死ぬのか~」
堀江氏「(近鉄時代に)とくダネのおヅラさんに忘年会に呼ばれて~~」 切込隊長「ヅラさんいい人だね」
とかとか。 本筋とは大きくズレた話を繰り返しながらも、メディアの本筋を津田氏が戻す。
川上氏「着メロサイトとか(LDの社長当時)できましたよね~」 堀江氏「ぼくはモバイルを馬鹿にしていたんですよー」 川上氏「(爆笑、のけぞる)」
全然まとまんねぇ。 もう一度戻す。
堀江氏「(ネットと)地上波との融合はいらないの?」 川上氏「要らない(きっぱり)」 堀江氏「紙(新聞)は邪魔じゃないの?」 川上氏「捨てる時邪魔だよね」
3時間喋って結論これだけ。 なんだそりゃ。 まあ、その通りだと思いますけどね。
しかし、NHK本編の内容がなかったのに、裏の方の内容は濃かった。 本筋とは違った内容も多かったけど、こういうUstreamやニコニコ生放送が増えるといいと思った今日この頃でした。