タディのブログ

人狼ゲームのことや、猫カフェの画像や身近に起きたことを適当に書いてます。旧薫平ブログです。

2021年の年末ブログ--読書編--

2021年は、圧倒的に活字を読まなかった一年になりました。
コンテンツに触れていなかったということではなく、動画・音声コンテンツに傾倒した年になっています。
あらゆるジャンルでPodcastが量産され
Twitterではスペースの提供が始まり
Audio bookで本を聴く年になったと思います。

そんな中で、今年読んだ紙の本は15冊と例年の半分以下になりましたが、おすすめは2冊です。


これからの「正義」の話しをしようのマイケル・サンデル教授の新刊です。
タイトルにもあるように、能力主義実力主義の真実を語った作品になっています。



「人はその才能に市場が与えるどんな富にも値するという能力主義的な信念は、連帯をほとんど不可能なプロジェクトにしてしまう。いったいなぜ、成功者が社会の恵まれないメンバーに負うものがあるというのだろうか? その問いに答えるためには、われわれはどれほど頑張ったにしても、自分だけの力で身を立て、生きているのではないこと、才能を認めてくれる社会に生まれたのは幸運のおかげで、自分の手柄ではないことを認めなくてはならない。(Kindleの位置No.4960-4964)」


「1940年代 生まれの子供の場合ほぼ 全員( 90%) が親より収入が多かっ た。 1980年代に生まれた子供では、親の収入を超えたのは半数にすぎ なかっ た (Kindle の位置No.1650-1651)


「機会の平等に代わる唯一の選択肢は、不毛かつ抑圧的な、成果の平等だと考えられがちだ。しかし、選択肢はほかにもある。広い意味での条件の平等である。それによって、巨万の富や栄誉ある地位には無縁な人でも、まともで尊厳ある暮らしができるようにするのだ(Kindleの位置No.4901-4903)」


何が正しいとか、何が間違っているとかではなく、全世界の人がもしこの本を読んだならば、少しだけ世界が良くなる
そんな希望を感じさせてくれる本です。

声優の林原めぐみ嬢が演じたキャラクターがどのようにして生まれたのか、学んだのかが書かれています。

もう世代の自分には当時の自分がフラッシュバックし、ただただ涙なしには読めない本でした。

架空のキャラクターは時して人生の先生なり、現実では経験できないことを教えてくれます。

ただ強いだけでも、魅力的なだけでも足りない。

「生きる」ではなく「生きている」ということの意味を伝えてくれる本だと思います。