総評を一言で言うと、まとめの本。
飛び抜けて良い、というわけではないが、基本は完璧に抑えていると思う。
Amazonのユーザーレビュー書くのであれば☆☆☆☆。
マーケティングというものは、仕事をしていれば、BtoB,BtoC,BtoG,BtoB=Cの概念はなんとなく身につく。
だけど、勉強しなければなんとなくを超えることは無いんだろうなと思う。
特に、ただ日々の営業や、システム開発の現場にいる人が読むと、今まで経営者や、顧客が言う「理解はできるが納得はできない」という部分の大部分が消えるんじゃないだろうか。
日頃、マーケティングが仕事です、といった人にも、読めば新発見や、復習になる良書だと思う。
特にシステム開発のディレクターとして興味深かったのは、BtoBの「あげる商品は情報」というくだり。
BtoBでは、無料サンプルなどという「あげる商品」でマーケティングをするのは難しい。
(評価版、デモ版などは本物と同じではないし、実際にビジネスには使えないから「あげる商品」ではない)
でも、企業に対して魅力を感じてもらう「あげる商品」なしに、信用を得ることも、難しい。
そこで提供できるのは情報。という話。
もちろん「今でもやっているよ!」という企業や担当者がほとんどだと思う。
でも、真剣にその意味を考えた人は少ないんじゃないだろうか。自分もその一人だった。
この本は、そんな「あげる商品」と言ったような「日頃やっているけど、なんとなくやっている」という感じの作業の真の意味を考えさせてくれる本だと思う。